紅茶 ダージリンの特徴と収穫時期による違い

 ダージリンという紅茶を聞いたことはありますか?普段紅茶を飲む機会が少なくとも、なんとなく聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。世界には三大銘茶と呼ばれる紅茶があり、その1つがダージリンです。ではどのような紅茶なのか一緒に見ていきましょう。

産地と収穫時期

 ダージリンと呼ばれる紅茶は、インドの北東部にあるダージリンと呼ばれる地方が産地の紅茶になります。その名の通り地方の名前がそのまま紅茶の銘柄になっているのです。

ダージリン地方にあるヒマラヤ山麓、標高2000メートルにある高地で茶樹は育てられています。傾斜の強い高地は朝と夜の寒暖差が激しく、その環境により霧が発生します。この霧がダージリン特有の香りや味わいに繋がります。

「紅茶のシャンパン」と呼ばれるほど、ダージリンは香りが良くフルーティな香りとキレのある味が特徴的です。産地のダージリン地方には日本同様に四季があり、収穫は3~11月、この収穫の時期により香りや特徴が変わってきます。

ファーストフラッシュ(一番摘み/春摘み)

 収穫時期は3~4月、茶葉の色は若葉のような浅い緑色をしています。緑茶で言うと新茶と同じ位置のファーストフラッシュは香りや味わいも若葉を感じるさわやかな風味を持っています。紅茶として入れた水色はイエローや淡いオレンジ色をしており、その見た目や風味から緑茶に似ていると感じることもあるほどです。ですが、全体の収穫量は少ないため高価で取引がされています。そのままの香りや味わいを楽しむにはホットでもアイスでもストレートティーで飲むのがおすすめです。

おすすめのお菓子
緑茶のような風味を感じるファーストフラッシュにはあずきを使った和菓子との相性がとてもよいです。また、口当たりの軽いマカロンなどのメレンゲを使ったお菓子もおすすめになります。

セカンドフラッシュ(二番摘み/夏摘み)

 収穫時期は5~7月上旬、ファーストフラッシュに比べると茶葉がしっかりとしています。品質としては1番充実しており、最高級品として扱われている茶葉の色は、赤茶色のような褐色をした見た目が特徴です。味もしっかりとしてコクや渋みを感じることが出来ます。芳醇でありながらマスカットフレーバーと呼ばれるほどさわやかな香りと紅茶として入れたオレンジ色の水色は、見た目も香りも楽しむストレートティーとして飲んでもらいたい紅茶です。

おすすめのお菓子
紅茶の中でも特に香りが高くフルーツのような香りを持つセカンドフラッシュには、ナッツやドライフルーツを使ったお菓子や、バター・チーズを使った濃厚なケーキを一緒に食べることでより紅茶の香りや味わいを感じることが出来ます。また、ナッツやチーズを素材のまま食べるのもおすすめです。

オータムナル(秋摘み)

 収穫時期は10~11月、焦げ茶に近い茶葉の色をしています。紅茶として入れた水色も赤みがかった濃いオレンジ色をしており、1年の収穫の中で1番香りにも味わいにも甘みを感じることが出来ます。同時に渋みも出てくるため、牛乳との相性が抜群でミルクティーとして飲むのがおすすめです。他の紅茶で入れたミルクティーよりも優しい味わいになるため、飲み比べて味の違いを比べてみるのも楽しいかもしれません。

おすすめのお菓子
甘みと渋みのバランスが取れたオータムナルにはモンブランやフルーツタルトをはじめとしたケーキがおすすめです。紅茶自体にコクもあるため、生クリームやバタークリームとの相性も抜群です。

収穫の時期によって香りや味わいの特徴が変わってくるダージリンですが、全体的に香りが良くストレートティーやミルクティー、水出しで飲むのがおすすめです。しかし、レモンティーとして飲むとせっかくの香りが損なわれてしまうため、レモンティーを飲みたい時には違う種類の紅茶を選ぶのがおすすめです。収穫の時期によりここまで大きく変化があるのがダージリンの特徴でもありますので、自分好みのダージリンを見つけて紅茶そのものの良さを体感してみて下さい。