お菓子作りに使うことが多いコーンスターチはどんなものなのか、何から出来ているかなど疑問に思ったことはありませんか?ここではコーンスターチの特徴や使い方などを紹介していきます。
コーンスターチとは
お菓子作りに使うことが多いコーンスターチはとうもろこしを原料としたでんぷんになります。英語ではcornstarchと表記され、このstarchがでんぷんという意味を表します。ちなみに片栗粉はpotato starchまたはstarchとなります。
白く粒子が細かいコーンスターチは特にお菓子を作る際に使うことが多く、焼き菓子の生地に使うと軽い口当たりでサクサクした食感に仕上がります。カスタードクリームを作る際にコーンスターチを使うと、通常使う小麦粉だと重めに仕上がるカスタードクリームがなめらかにな質感となり、仕上がりの違いが感じられます。また、片栗粉の代用として溶かしてとろみをつけることも出来ますが、片栗粉と違い冷えてもとろみが残る性質を持っているためプリンやゼリーを固めるための凝固剤としても使うことがあります。
基本的には同じでんぷんで作られている片栗粉の性質と似ているため、とろみをつける以外にも揚げ物の衣としてコーンスターチを使うことでサクッとした仕上がりになります。しかし反対に、冷えてしまうととろみがなくなってしまう片栗粉をコーンスターチの代わりとしてカスタードクリームやプリンなど冷やしてもとろみを保ったままのお菓子に使うことは向いていないため注意して下さい。
原料や栄養分
コーンスターチはとうもろこしのでんぷんから出来ているとお伝えしましたが、どのようなとうもろこしを使っているのでしょうか。普段の料理で使うことも多い甘みの強いスイートコーンやポップコーンに使っている種類とは違い、馬の歯のような見た目の“デントコーン”や蝋を塗ったような光沢がある“ワキシーコーン”を使っています。どちらも日本ではあまり栽培されていない種類であり、主な生産地はアメリカが1番多く、他にもブラジルや中国などの海外からの輸入に頼っています。
実はコーンスターチは上記のように料理やお菓子を作る際に使うだけではなく、意外なところでも実は多く使われているのです。すっきりした味わいを出すためにビールや発泡酒に使われていたり、マシュマロや板ガムなどの付着防止の打ち粉としても使われています。さらに食品以外にも、ファンデーションやベビーパウダーの基礎成分、段ボールを作る際の糊として、消しゴムのべたつきを防止するためなどにコーンスターチは使われており、実は日本のでんぷんの生産量は片栗粉よりコーンスターチの方が圧倒的に多く全体の約85%を占めているのです。
他にもとうもろこしからコーンスターチを作り出した際に出る副産物を使って、家畜用の飼料やコーンオイルなどが作られており基本的に何かに加工されることが多く、廃棄する部分が少ないのも特徴となっています。
栄養分としては主成分がでんぷんであるためそこまで多く含まれておらず、ほとんど糖質の炭水化物が約85%を占めています。100g辺りのカロリーは363kcalであり、米粉や小麦粉とそこまで大きな差はありません。しかし、グルテンが含まれていないためグルテンフリー食材として小麦粉の代わりなどに使うことが出来ます。
普段の生活ではコーンスターチより小麦粉や片栗粉を使うことが多いため、用途がないとあまり手にする機会も少ないコーンスターチですが、お菓子作りや料理などに使えることが多いことも分かりました。さらに気づかない所では様々な用途として使われており、生活するうえで重要な役割をしていることも多いです。
小麦粉や片栗粉ほど手軽にどこでも買えるわけではありませんが、100均にも置いている店舗があったりと身近なものではあります。コーンスターチを使って仕上がりの違いを感じてみたり、いざという時の他の粉類の代用としても使ってみて下さい。