紅茶 アールグレイの特徴と他の紅茶との違い

 紅茶にはいろいろな種類があり、その中でもダージリン・ウバ・キーモンを世界三大銘茶と呼びます。ダージリンは聞いたことがある人も多いと思いますが、意外とウバやキーマンは聞き馴染みがない紅茶です。この三大銘茶より聞き馴染みのあるアールグレイという紅茶があります。お菓子や飲料としても販売されていることの多いアールグレイですがどのような紅茶なのか一緒にみていきましょう。

アールグレイとは

 はじめにアールグレイとは”フレーバーティー”と呼ばれる茶葉に香りづけをした紅茶の1種になります。

茶葉には先ほども出てきたダージリンなどをはじめ生産地の名前がそのまま銘柄となっている茶葉が多いです。しかし、アールグレイは銘柄ではなく“ベルガモット”と呼ばれる柑橘系の果物の香りをつけたフレーバーティーをアールグレイと呼び、茶葉の種類は固定ではありません。そのため、ダージリンで作られたアールグレイやウバで作られたアールグレイ、セイロンティーで作られたアールグレイなどさまざまな茶葉のアールグレイが存在し世界中で愛されています。

ベースになる茶葉の種類やベルガモットの香りをつける方法が違うと味や香りにも違いが出てくるところがアールグレイの良さでもあり奥深さでもあります。

このアールグレイという名前はかつてイギリスの首相であったチャールズグレイ伯爵の名前に由来しているといわれています。アール(Earl)=伯爵であるため、直訳するとグレイ伯爵になるのです。これは、グレイ伯爵が中国へ旅行していた時に出会ったお茶を気に入り、イギリスで再現しようとしたことが始まりの1つと言われています。ですが、確証はなくあくまで一説であるため他にも諸説はあるそうです。

睡蓮で有名なモネをはじめとした19世紀に活躍していた画家の間でも影響を与えていたといわれているアールグレイの歴史は古く、文学にも度々その名前が出てくる作品があるほどです。

味や香りの特徴と違い

 アロマオイルやフレグランスとしても広く使われリラックス効果の高いベルガモット。その香りがついたアールグレイは、柑橘系の爽やかな香りとさっぱりした味わいが特徴です。そのため、朝やリラックスしたい時に飲むのがおすすめになります。人工的に香りをつけているため、ホットとしてもアイスとしても、またミルクを入れても香りを楽しむことが出来ます。よりベルガモットの香りを楽しみたい人には熱いお湯で抽出することでさらに強い香りを感じることが出来ます。ですが、香りが強すぎるとクセを強く感じてしまう人もいるため、初めて飲む人や慣れていない人には香りが控えめなものやアイスティーなど種類や入れ方を変えることでアールグレイの特徴や良さをより感じやすくなります。

ベースの茶葉の違いだけでもアールグレイは味や香りに違いが出てくるとお伝えしましたが、他にもブレンドするものや何種類ブレンドするかによってもさらに大きく変わってきます。

ベルガモットと同じ柑橘系のオレンジや甘みの強いピーチなどフルーツがブレンドされているものは甘みを感じられより飲みやすい紅茶になります。ラベンダーなどの花が入るものは香りが華やかになり集中力を高めたい時などに飲むと気分転換に繋がります。他にもバニラやキャラメルなどの甘い香りをプラスしたものや、ウーロン茶や緑茶など紅茶以外のものが一緒にブレンドされているものなどメーカーやブランドによっても多くのアールグレイが作られています。
もちろん、ベルガモット単体のシンプルなアールグレイもあるため自分の好きな風味で選ぶのも、好きな紅茶の種類から選ぶのも、気になったパッケージで選ぶのも他の紅茶にはない良さになるでしょう。

おすすめのお菓子
 アールグレイには同じ柑橘系のフルーツを使ったお菓子やケーキとの相性が抜群です。また、りんごの酸味を感じるアップルパイとも美味しくいただくことが出来ます。パイやクッキー、タルトなどのバターを使った焼き菓子を一緒に食べるとアールグレイの爽やかな香りとさっぱりした味わいが良いバランスを取ってくれるためこちらもおすすめです。