落花生油(ピーナッツオイル)の特徴

あまり耳にしたことがない落花生油、別名でピーナッツオイルは落花生の種子を圧搾法と呼ばれる圧力をかけて搾油する方法によって作られています。今回は落花生油(ピーナッツオイル)について解説していきます。

落花生油(ピーナッツオイル)とは

 落花生油はその名の通り落花生を絞ったオイルで、実は落花生には油分が40~50%も含まれているため、圧搾法だけでも搾油することが出来ます。
 ピーナッツオイルはほのかにピーナッツの香ばしい香りがするのが特徴のため、中華料理には欠かせない油でもあります。また、高温加熱にも強いため揚げ物や炒め物をはじめ、サラダ油と変わらず同じように使うことが出来ます。パンやお菓子に香りづけ用として作られているピーナッツオイルや、食用以外にもマッサージやヘアケアなど美容系として作られているピーナッツオイルもあり、ジャンルとしても幅広く使われています。

ピーナッツオイルの栄養素と産地

 食用油の中には体のエネルギー源となっている飽和脂肪酸と健康や美容にも良い影響を与える不飽和脂肪酸と呼ばれる2種類の脂質が含まれていることが多いです。特にピーナッツオイルはこの2種類の脂質が他の食用油に比べるとバランス良く含まれているのが特徴になります。

菜種油を使ったサラダ油の場合、割合としては飽和脂肪酸が約10%、不飽和脂肪酸が約90%を占めますが、ピーナッツオイルの場合、割合としては飽和脂肪酸が約20%、不飽和脂肪酸が約80%、さらに不飽和脂肪酸のうちオメガ9脂肪酸であるオレイン酸が約50%、オメガ6脂肪酸であるリノール酸が約30%、その他が20%となっています。

コレステロール値の上昇を抑えてくれる働きのあるオレイン酸や体内で作ることが出来ないリノール酸、他にもビタミンE、βカロテン、亜鉛、ケルセチンなど多くの栄養素がピーナッツオイルには含まれています。さらに、不飽和脂肪酸が多いと酸化しやすいと言われていますが、ビタミンEなど抗酸化作用のある成分も多く含まれているためピーナッツオイルは比較的酸化しにくくなっているのも特徴の1つです。

落花生油の生産地

 ピーナッツオイルは年間5,300万トンほど生産されており、世界生産量の50%以上を中国とインドで生産しています。特に中国は落花生の生産も盛んで、伝統的に中華料理にもピーナッツオイルを好んで使用してきたことから納得の数値です。一方で輸出量ではブラジルの成長率が高く、近年注目を集めています。

落花生油の使い方

 使い方としては、揚げ物、炒め物、ドレッシング、あえ物など様々な料理に使うことが出来、料理の最後にかけて香りを楽しんだり、他の油とブレンドして使うことも出来ます。特に中華料理で好んで使用されることが多く、中華料理にもおすすめです。また、落花生のアレルギーを持っている人もいるかと思います。アレルギーの原因であるアレルゲンはオイルの精製のタイミングで失われるため、落花生をそのまま食べるより危険性は低いとされていますが、なかには反応した事例もあるため、ピーナッツアレルギーがある人は留意が必要です。