うどんの特徴と麺の細さによる違い

 つるっとしたのどごしが特徴のうどんは、季節問わず多くの人に好まれ1年を通して食べられています。食欲が落ちやすい暑い夏の日には冷たくのどごしが良いうどんが食べやすく、寒い冬には温かいうどんを食べることで体を芯から温めてくれます。また、うどんは消化も良いため体調不良の時にも食べられることが多いです。そんなうどんの特徴や麺の違いについてご紹介していきます。

うどん、そうめん、ひやむぎの違い

 チェーン店も多く手軽に食べられるうどんは、冷たい温かいだけでなく、煮込んであるものや焼いているもの、カレーがかかっているものなど種類もたくさんあります。ですが、使われている麺はとてもシンプルで、基本的には小麦粉に水と塩を加え練って作られています。
うどんの中には細いうどんから太いうどん、素材が一緒に練り込まれているものなど種類もたくさんありますが、日本にはうどん以外にそうめんやひやむぎ、きしめん、ほうとうなどうどんに似た麺がいくつか存在します。麺によっては製造工程や塩が入らないものなど多少の違いがあるものもありますが、基本的にどれもうどんと同じ原料を使い練って作られています。
では一体何が分類する基準になっているかというと、麺の太さです。これはJAS規格(日本農林規格)によって定められています。

  • うどん:太さが直径1.7㎜以上に成形したもの
  • そうめん:太さが直径1.3㎜未満に成形したもの
    そうめんは、生地の表面に油を塗って乾燥を防ぎながら伸ばして作られています。手延べうどんも同じ方法によって製麺されています。
  • ひやむぎ:直径1.3㎜以上1.7㎜未満に成形したものであり、細うどんも同じ規格になります。
  • ひらめん:幅4.5㎜以上、厚さ2.0㎜未満に成形したもの
        平打ち麺とも呼ばれ、幅7~8㎜、厚さ1㎜で成形されていることの多いきしめんや、幅の広さが5~15㎝と種類
        も多いひもかわも含まれます。

他にも、生地を寝かして作るうどんに対して、寝かさずきしめんのように薄く平たく切りそのまま煮込むほうとうや、手でちぎった生地を一口サイズに丸めて煮込むすいとんは郷土料理としてうどんとは違う形で地方に伝わっています。
地方にはこうした麺の太さだけでなく型の違うものも存在し、つゆの違いや具の違いなどを含めると個性的で美味しいうどんが数えきれないほどあります。旅行に訪れた際などにその地方でしか出会えないうどんを探し味わってみるのもうどんならではの良さであるかもしれません。

うどんの歴史と作り方

 日本では郷土料理としても古くから食べられることの多かったうどんですが、もともとは中国から伝わったと言われています。そしてその歴史はうどんと並んで日本で馴染み深いそばよりも古いと言われています。もともと西アジアの小麦文化がシルクロードを経由して中国に伝わり、その後形を変えて日本に入ってきています。この西アジアの小麦文化はイタリアにも伝わっており、イタリアではパスタへとして広がっていきました。

諸説あるようですが、中国で小麦に水を混ぜて練った餅(ピン)というものが日本に伝わり、長い年月をかけてうどんに変わっていったようです。日本では奈良時代にはすでに小麦の栽培が始まっており、小麦・米粉・水・塩を混ぜて練り、縄状になった索餅(さくべい)と呼ばれる唐の菓子が盛んに作られていました。縄状の見た目から縄麦とも呼ばれ、年月とともに縄のように長い麺へと変化します。さらにその後、鎌倉時代には切麦と呼ばれるうどんより細い形状に変わり、今のうどんの形状になったのは室町時代と言われているのが有力です。ちなみに、索餅はそうめんの原型とも言われています。

年月とともに変化をして今の形にたどり着いたうどんには製法がいくつかあります。

手打ち麺
綿棒で伸ばした生地をたたんで包丁で切って作られる製法です。平板状にしたものを切っていくことにより角が立ち、コシが強く煮崩れしにくいため煮込みうどんにもよく使われます。基本的に生うどんとして調理される手打ち麺はのどごしがいいのも特徴であり、近年は自家製の手打ち麺を提供するお店も増えています。

手延べ麺
食用の植物油を生地に塗り、よりをかけながら一方方向に伸ばし細くしていく製法です。伸ばす工程と熟成させる工程を繰り返しており、最終的に乾燥させているものが多いですが、半生麺も作られています。コシが強く歯切れもよく、なめらかな口当たりが特徴になり、独特の食感は手延べ麺でしか味わうことが出来ません。

機械麺
機械の回転するロールの間を何度も通すことで生地を伸ばし、切刃で麺の形に切られて作られています。大量に安定した麺を作ることが出来、うどんだけでなく、そばやそうめんなど麺の多くはこの製法が使われていることが多いです。

麺の乾燥状態の違いと特徴

 関東より関西で好まれている食文化と聞くことがありますが、北から南まで関係なく日本全体で食べられており、各地においてもスタンダードなうどんから改良が加えられた個性的なもの、伝統的な地方特有のうどんなどさまざまなうどんが存在します。そんなうどんは麺の製法による違いに加え、お店や地方によって小麦の種類や水分量が違います。さらに麺を作る工程に乾燥をさせるかさせないかによって麺の特徴や保存期間、ゆで時間も変わってきます。

生麺
生うどんとも呼ばれ打った後に乾燥などの加工がされず製麺されたうどんです。多加水が特徴としている麺以外は、小麦粉に対して26~35%の水分を加えて作られた麺になります。常温での長期保存は出来ず、うどんによっては冷蔵や冷凍をすれば1か月ほどの保存が出来ます。ゆで時間もうどんによって変わりますが7~10分のものが多いです。生麺でしか味わえないもちもちした食感が楽しめます。

半乾麺
加工は生麺と同じですが、そこに乾燥の工程が加わり、完全に乾燥する途中で止めて製麺されたうどんです。半生うどんとも呼ばれ、生麺に近いですが水分量は20~27まで下がり、常温で1~3か月程度保存することが出来ます。くっつかないように小麦粉がまぶされて包装されている商品が多く、お土産品や贈答品でも扱いが多いです。ゆで時間は8~14分と生麺に比べると長くなります。

乾麺
生麺や半乾麺とは違い、しっかり乾燥させて作られたうどんです。乾燥うどんとも呼び、常温で1年ほど長期保存出来るものが多いです。生麺のようなもちもちした食感は少ないですが、長時間かけて乾燥させていることにより小麦粉に含まれるグルテンが変化し、乾麺特有の強いコシが生まれます。しかし、ゆでる時間も1番長くうどんにより差はありますが、15分前後かかるものが多いです。

冷凍うどん
麺の種類ではありませんが、冷凍うどんは大きく分けると2種類あります。スーパーやコンビニなどでよく見かける冷凍うどんは、冷凍茹でうどんとも呼ばれ、すでに茹でた状態のうどんを冷凍させています。レンジで温めるだけなど調理を簡単に済ませることが出来るうどんです。
もう1つは自家製麺など打った生うどんを新鮮な状態で提供するための保存方法です。どちらも冷凍されていますが、茹でてあるかないかが分かれ、一般に販売している冷凍うどんにも生うどんの状態で冷凍されているものはあるため、購入する際にどちらのものか確認してみましょう。手軽さを取るか食感など本来のうどんの良さを重視するかによって選ぶのも良いでしょう。

麺の製法や乾燥状態、細さの違いだけでも特徴やおいしさが大きく変わり、温かい・冷たいなどどのように食べるかによっても食感やのどごしが変わってきます。普段の生活で食べられる手軽なメニューから地方にしかないご当地うどんまでいろいろ食べ比べて、好きなうどんの種類や味付など見つけてみてください。