ウインナーとソーセージの違い

おかずやおつまみとして日本だけでなく世界中で愛されているウインナー・ソーセージ。ですが、見た目も似ているこの2つは一体何が違うのだろうと疑問に思ったことはありませんか?今回は一度は疑問に思ったことがあるウインナーとソーセージの違いやそもそもソーセージとは何かについて紹介していきます。

ウインナーとソーセージの違い

ソーセージとは

塩漬けされた豚や牛、鶏などのひき肉に香辛料・調味料で味をつけケーシングと呼ばれる筒状の薄い膜に詰めた後、加熱や乾燥などの加工をしたものの総称をソーセージと呼びます。世界には1,000種類以上のソーセージが存在しており、日本はJAS規格(日本農林規格)によって太さや原材料などの違いから種類が分けられていますが、世界的には分類・名称の基準はありません。

もともとケーシングには羊・豚・牛などの動物の腸を使っていましたが、現在は腸以外にもコラーゲンなどから作られた人工のケーシングを使うことがあります。動物の腸を使う場合、ソーセージの太さに違いが出やすいものの、パリッとした弾けるような食感を感じられるのが特徴です。反対に、人口のケーシングを使う場合は太さや長さを一定にしやすく、動物の腸を使うより噛みきりやすく食べやすいのが特徴となります。串付きフランクによく使用されているのが人工のケーシングとなっています。

ソーセージは今から約3000~5000年前のエジプト・中近東のあたりで始まった食べ物とされていますが、実際のところ詳しいことは分かっていません。しかし、その後西ローマ帝国で発展しヨーロッパに持ち込まれた香辛料を使ったことで味や保存性の改良がされ、ドイツやイタリアをはじめとしたヨーロッパ各地では地域ごとの作り方や味付などが生まれたことから、さまざまな種類のソーセージがヨーロッパを中心に存在しています。

ウインナーとは

いくつか種類があるソーセージの中の1種類がウインナーです。実際にはウインナーソーセージと呼ばれ、オーストラリアの都市であるウイーンで生まれたことが名前の由来となっています。

JAS規格では“羊腸を使ったもの、または太さが20mm未満の人口ケーシングに詰められているもの”をウインナーと定義しておりソーセージの中では細く小さめのサイズになります。しかし、羊腸を使っている場合は太さが20mm以上あったとしてもウインナーと呼ぶことが出来ます。

ウインナー以外のソーセージの種類

フランクフルト
ドイツの都市フランクフルトで生まれたソーセージであり、正しくはフランクフルトソーセージと呼びます。JAS規格では“豚腸を使ったもの、または太さが20mm以上36mm未満の人口ケーシングに詰められているもの”を定義としており、太さや豚腸を使うこと以外はウインナーと原料・製法に大きな違いはありません。

ボロニアソーセージ
北イタリアにあるボローニャ地方が名前の由来となっているボロニアソーセージは、イタリアではモルタデッラ(mortadèlla)と呼ばれて親しまれています。JAS規格により“牛腸を使ったもの、または太さが36mm以上の人口ケーシングに詰められているもの”を定義としており、豚のひき肉に香辛料や調味料を加えて練り、さらに大きめに刻んだ豚の脂肪を加えて作られるのが特徴となります。

ウインナーやフランクフルトよりさらに太いことから、料理や好みによって好きなサイズ・厚さに切って使用します。クセが少なく生食することも出来るためハムのように薄く切って食べることも出来、切った断面には混ぜ込んだ豚の脂肪が見えるのがハムとの違いになっています。

ドライソーセージ・セミドライソーセージ
常温でも保存が出来るよう加熱せずに乾燥させて作られており、乾燥の度合いによりドライソーセージとセミドライソーセージに分けられています。JAS規格では水分含有量が35%以下のものをドライソーセージと定義しており、豚肉と牛肉からから作られるサラミやペパロニが代表的です。
セミドライソーセージはドライソーセージより水分量が多く、定義としては水分含有量が55%以下とされています。代表的なものとしてはロシア発祥のカルパスが該当し、サラミと製法も似ていますが水分量の違いや原料に鶏肉も使われていることが大きく違う点となっています。

生ソーセージ
基本的にソーセージはひき肉を腸やケーシングに詰めた後に加熱処理をしていますが、その処理をしていないものを生ソーセージと呼んでいます。しっかり火を通すことが前提ですが、加熱処理済みのソーセージに比べると肉汁や肉感をより感じられ、生ソーセージならではの美味しさを味わうことが出来ます。

ブルスト・チョリソー
ソーセージ専門店でよく見かけるのがブルストという名前です。ブルストとはドイツ語でソーセージという意味であり、ソーセージの本場といえばドイツであることから専門店ではウインナーやソーセージという名前と一緒によく見かけます。また、チョリソーも専門店や飲食店で見かける機会が多いですが、チョリソーはスペイン発祥のソーセージであり、豚のひき肉に香辛料やパプリカを混ぜたものを詰め自然乾燥させて作っています。赤い見た目のチョリソーは日本では辛いソーセージのイメージが強いですが、本場のチョリソーは辛くなく赤い色は原料に加えられているパプリカのパウダーによるものです。

このように、ソーセージと呼ばれるものの中には世界中で生まれたたくさんの種類が含まれており、○○ウインナーや○○ソーセージのように分かりやすい名前のものからチョリソー・ブルストといった海外の呼び方を使ったソーセージ、さらにそのまま食べられることから何気なく口にしているサラミ・カルパスなどもソーセージに含まれており、思っている以上にソーセージは身近な食品となっているのです。ちなみに、魚肉のすり身をケーシングしている魚肉ソーセージやタコさんウインナーで馴染み深い赤いウインナーは日本発祥の加工食品となります。

ソーセージの美味しい調理方法

さまざまな種類があるソーセージは種類によってはゆでるのみ・焼くのみといった調理方法の指定がありますが、指定がない種類は基本的にはゆでる・焼くどちらでも調理することが出来ます。ソーセージの風味を思う存分楽しみたいのであれば“ゆでる”、食感や肉汁を楽しむのであれば“焼く”など好みや気分で調理法を変えるのもおすすめです。

ゆでる場合は沸騰したお湯に入れるのではなく、80℃くらいのお湯でゆっくり火を通していくと内側から温められ肉汁の詰まったぷりぷりの食感を感じられます。また、高温のお湯でゆでるとソーセージが破裂しやすく破裂防止のために切り込みを入れることもありますが、どちらにしてもせっかくの肉汁が外に出てしまうため一般的なウインナーであれば4~5分、少し大きめのフランクフルトであれば8分を目安にじっくりゆでるのがおすすめです。

焼く場合も油を薄くひいたフライパンで高熱の状態ではなく、弱火からじっくり焼くことで全体がしっかり温まり肉汁がたっぷりのパリッとした食感を味わうことが出来ます。この時、フライパンをゆすりソーセージを転がしながら焼いていくのがポイントです。焼く場合もウインナーが4~5分、フランクフルトが8分を目安に焼くようにして下さい。

このゆでる・焼くの両方のよい点を取り入れたのが「ゆで焼き」です。やり方としては、テフロン加工のフライパンに油を引かずにウインナーを入れ、1/3が浸かる程度の水を加えます。強火でウインナーを転がしながら加熱し、水がほとんどなくなったら弱火に下げ焼き色がついたら完成です。

ゆで焼きは短時間で調理が出来る上に強火から弱火に調節することで破裂するのも防止出来ることから、しっかりした肉感を感じることが出来ます。また、このやり方の場合基本的には油不要ですが、焼き色を付ける際に少量の油を加えるとより香ばしい風味を感じられるためおすすめです。

ゆでる・焼く・ゆで焼きといった調理方法はそれぞれに特徴的なよさがあらわれソーセージの美味しさへと繋がります。同じソーセージでも調理方法を変えるだけで違った美味しさを感じられるため、好みも合わせてこの種類はこの調理法といったような相性のよい組み合わせを見つけるのも楽しいです。また、数えきれないほどの種類があるソーセージだからこそ製造国の違いから生まれる美味しさや風味、特徴が大きく違ってくるため、ぜひさまざまな種類のソーセージを味わってみて下さい。