大豆油の特徴や製造方法

 日本では醤油や味噌の原料として、納豆や煮豆など普段の食生活には馴染み深い大豆ですが、その大豆を使って作られている油を知っていますか?

 大豆を使って作られている油を大豆油(だいずゆ/だいずあぶら)と呼びます。別名で“ソイオイル”とも呼ばれ、日本でも国内全体の約40%を占める代表的な植物油の1つですが、実は海外でも非常に需要の高い油になります。中でもアメリカでの供給は国内全体の55%を占めるほど大豆油を多く使っています。他の食用油に比べると、値段が安めですが栄養価が高いのも需要が高い理由の1つです。

大豆油の特徴

 大豆油には動脈硬化の予防が期待できるαリノレン酸やカルシウムを取り込む手助けをしてくれるビタミンKをはじめ、ビタミンE、オレイン酸、リノール酸など多くの栄養素が含まれています。また、大豆が原料であるため、コクやうま味が感じられクセも少なく使いやすいのが特徴です。加熱に強く金額も安価のため、レストランなど飲食店でてんぷらや揚げ物といった揚げ油や調理用油として多く使われています。また、食用だけではなく石鹸や燃料など工業用途としても広く使われています。

大豆油単体のものもあれば、菜種油など他の油とブレンドされたサラダ油として売られているものもあります。大豆単体から出来ている大豆油を家庭で使っている人はあまり多くないと思われます。しかし、大豆油がブレンドされたサラダ油は意外と多く販売されており、気づかずに家庭で使っていることが多い油でもあります。

他にも大豆油はマーガリンやマヨネーズ、ドレッシングなどの加工食品として使われていることが多いです。さらに、ファーストフードやインスタント食品などに使われることも多いため知らず知らずのうちに摂取しています。1日に大豆油を摂取する量の目安としてはスプーン1杯程度と決して多くないため、普段家庭で使う際には使用する量に気を付けましょう。また、精製した油では稀ですが大豆アレルギーを持っている人も使う際には注意が必要です。

 大豆油にはαリノレン酸など多くの不飽和脂肪酸が含まれていることから、油自体が酸化しやすいのも特徴です。そのため、開封後は冷暗所に保管するなど注意しながら早めに使い切ようにしましょう。また、少量のものを購入するなどの工夫をするのもおすすめです。

製造方法と産地

 大豆には約20%しか油分が含まれていないため、圧搾法ではほとんど油を搾油することが出来ません。そのため、大豆油を作る際には“溶剤抽出法”と呼ばれる方法が使われることが多いです。原料に溶剤を混ぜ効率よく油を取り出す方法で、最終的には溶剤は除去されます。他にも、種類によっては高温の熱を利用して搾油する“高温圧搾法”を使っていることがあります。

産地と使い方
日本で馴染み深い大豆ですが、大豆油の原料としてはアメリカやブラジルから輸入したものを使うことが主流です。少量ですが国産の大豆を使って作られる大豆油も販売しているため、食へのこだわりがある人や、興味がある人は国産の大豆油を試してみるのも良いかもしれません。

 サラダ油として多く使われている大豆油は名前の通り、サラダのドレッシングなどそのまま使うことに向いています。炒め物や揚げ物にも使うことが出来、飲食店でも多く使われていますが加熱をしすぎると酸化してしまうため、揚げ物などの油として再利用する際には酸化していないか確認してから使ってくださいね。また、大豆が原料ということもあり他の油に比べると脂質も多いです。摂取しすぎるとカロリー過多にもつながるため、普段の料理に常時使うのではなく、上手に取り入れて大豆油の持っている栄養素やコクなど大豆油にしかない良さを感じてみて下さい

大豆油が危険とされるわけ

大豆油は危険、健康被害が出ると言われることがあります。最後に大豆油が危険とされる理由を解説したいと思います。
結論的に言えば、大豆油が極めて危険な成分を持っている油ということではありません。後に解説をしますが、不飽和脂肪酸が含まれることは事実ですが、これは不飽和脂肪酸に限らず塩や砂糖などいずれの食品であっても過剰摂取をすれば健康被害が出るように、不飽和脂肪酸も過剰に接種しない限りは害にはなりにくいと考えれます。以下で大豆油が危険とされる理由と解説をします。

不飽和脂肪酸(トランス脂肪酸)が含まれる

 トランス脂肪酸は大豆油に含まれ、トランス脂肪酸の健康被害等の研究や実態などは検索すると多く見られます。具体的に健康被害を及ぼす量は民族や食生活によっても異なるため一概には言えませんが、WHOでは総エネルギー摂取量に占めるトランス脂肪酸の量を1%以下に抑えることと推奨しています。日本人の平均的な摂取量は0.3〜0.4%とされており、目安を下回る結果となっています。また、トランス脂肪酸は大豆油以外にも含まれるため、知らず知らずのうちに接種していることもあり、大豆油に限って接種を抑えてもほかから接種している可能性は高く、大豆油だけ接種を控えるということもあまり意味をなさないかもしれません。そのため、たしかに過剰な接種は危険ですが、絶対的に接種をしないということも難しいため、あまり気にしなくても良いかもしれません。

遺伝子組換え植物(大豆)を使用している

 遺伝子組換え植物については他の植物においても同じことが言えますが、現在の科学において遺伝子組換え植物が健康被害を及ぼすというエビデンスは存在しません。そのため、こちらもあまり気にする必要はないかもしれませんが、遺伝子組換え植物についての議論は安心と安全の議論となるため、気になる方は遺伝子組換えでない大豆を使用した油を選択する良いでしょう。

大豆アレルギー

  大豆に対する大豆アレルギーをもっている方もいるかと思います。大豆油に限った話ではなくアレルゲンとなるタンパク質は油の精製過程でほとんど取り除かれてしまいます。そのため過剰に気にする必要はないかもしれませんが、アレルギーは個人やその時の体調などが影響するため、大豆アレルギーの診断のある方は使用について慎重になったほうが良いかもしれません。

 

 以上が大豆油を危険とする意見とその理由です。1つ1つを分析しているみると過剰摂取や、エビデンスのない議論になる部分もありますが、安全が証明されていても安心できるかどうかについては個人の見解となります。そのため不安に思いながら使用するのであれば他の油を選択するほうが美味しく食事ができるのではないでしょうか?