賞味期限が過ぎた醤油はどうしたらいい?醤油の捨て方

スーパーからコンビニまでどこでも購入することが出来る醤油は小さいサイズから大きいものまで幅広く販売しています。しかし、いざ使おうとした時に賞味期限が切れていた、量が多くて使いきれなかった、正しくない保存方法により風味に違和感を感じるなど処分した方がよい場合はあります。もちろん、美味しく食べられるうちに使いきってしまうのが1番よいですが、いざという時どのように処分したらよいか迷ったことはありませんか?今回は醤油の正しい捨て方について紹介していきます。

シンクやトイレに醤油を捨ててはいけない?

醤油は液体であるため、キッチンのシンクに直接流してしまえばよいのではないかと思いますがそれは正しい捨て方ではありません。特に醤油は液体で水で流してしまえば一見流れたように見えるため処理ができたように感じますが、実はシンクやトイレ、さらには自然環境にまで影響を与える影響があります。それぞれの理由を解説します。

捨ててはいけない理由①:詰まり

醤油は塩分を多く含む調味料で、排水口中の水と混ざり合い、粘り気のある蓄積物となりつまりの原因となることがあります。排水口が詰まると臭気があがってきたり、最悪の場合だと水が流れず詰まったりすることがあります。その場合は業者さんに依頼して修理をしてもらう必要がでるため、修理費が高額になることもあります。また醤油のように塩分が多い調味料だけでなく、糖分の多いソースや麺つゆなども同じようなケースを招く可能性があるため、醤油はシンク、トイレに大量に捨てないようにしましょう。

捨ててはいけない理由②:サビ

トイレの多くは陶器でできているためサビの心配はありませんが、ステンレスでできたシンクの場合、表面にコーティングされている保護膜は、塩分に弱いという弱点があります。塩分によって保護膜が破れてしまうと、むき出しになった鉄からサビが発生してしまいます。

捨ててはいけない理由③:水質汚染

直接シンクに流してしまうと、水中にある栄養分によってプランクトンが大量に発生してしまい、その結果、赤潮となり水に住む生物に悪影響を及ぼします。被害が大きいと天然生物が死滅するなどの問題が起こり、元の生態に戻すまでに数年から数十年かかってしまいます。大さじ1の醤油(15㎖)を流した場合、魚が生きられる水質に戻すには400~450L必要とされており、その量は一般のお風呂約2杯分になります。

ただし、ディスポーザー付きのシンクの場合は、一度集まった下水をバクテリアの力で分解をしてから下水に流す処置をしています。バクテリアは生き物であるため、環境によってその分解能力は変わってきます。例えば冬の寒い時期になると活動が弱くなるため、特に急に寒くなった日などは少し臭気があがるなどがあります。そのため、ディスポーザーの付いているキッチンでは通常の下水処理より許容される範囲は増えますが、それでも大量の醤油を捨てるのはバクテリアの活動を弱める可能性があるため、やはり一度に大量に捨てるのは避けましょう。

醤油の捨て方

では、どのように捨てるのが正しいのかというと、可燃ごみとして処分するのが正しいです。ですが、液体がそのまま入った状態で容器ごと捨てるのはNGになるため注意して下さいね。

牛乳パックやビニール袋に入れて捨てる

最も簡単な方法としては、ビニール袋や牛乳パックに新聞やキッチンペーパー、古布などを敷き詰め、そこに処分したい醤油を流して染み込ませます。そのまま口元を閉めて可燃ごみとして捨ててしまえば問題ありません。ただし、地域によってはビニールを分けて捨てる地域もあるため、紙とビニールの分別が不要な地域ではビニール袋に入れて燃えるゴミとして捨てることができますが、分別が必要な地域は牛乳パックがおすすめです。

市販の油処理袋を使用する

また市販の油処理袋も醤油に活用できます。油を捨てる際には使用したことのある方もしいるかもしれませんが、醤油にも活用ができます。そのため、油を捨てるタイミングで一緒に捨てるなどすると経済的に醤油を処理できるかもしれません。

紙おむつを使用する

紙おむつには大量の尿を吸収できるように吸水ポリマーがついています。紙おむつが家にある方や余っているという方にはおすすめで、簡単な方法かもしれません。個人差はありますが、2歳児の1度の尿は40-75mlとされており、2歳児用の紙おむつであれば100ml弱くらいまでの醤油を吸収し捨てることができます。そのため1Lなど大量の醤油を廃棄する際は多くの紙おむつが必要となり割高になりますが、100mlと1つという計算で染み込ませて捨てると良いでしょう。

またどの方法でも1度ず容器の中の醤油を取り出し、容器と別にして可燃ごみとして処分するようにして下さい。商品によって、瓶やペットボトルなどに入れられている醤油ですが、中身と容器はしっかり分別して捨てるようにしましょう。

再利用する方法は?

醤油は塩を使っているため長期保存が可能な調味料で、開封していなければ賞味期限は2年近く持つものが多いです。さらに直射日光が当たらない涼しい場所で保存していた場合は賞味期限を過ぎた場合でも使うことが出来ることが多いです。しかし、絶対使えるという保証は出来ませんので使う前に味や香りを確認してから使うようにして下さいね。また、古くなってしまった醤油は風味が落ちてしまうため、そのまま使わず煮物など火を通す料理に使う方がよいです。

醤油の保存法補についての詳しい解説はこちら

完全に賞味期限が切れてしまったものは、掃除に使うことも出来るのです。醤油をスポンジに含ませコンロや鍋をこすれば油汚れやべたつきを落とすことが出来ます。塩分が残ってしまうため、最後に必ず熱湯で洗い流すようにして下さい。また、醤油に含まれているアミノ酸や塩分が酸化した銅を綺麗にする効果があるため、黒くなってしまった10円硬貨に使えば綺麗にすることが出来ます。実験や手元に汚れた10円があったらぜひ試してみて下さい。

醤油は保存方法や賞味期限を守って使いきってしまうのがよいですが、やむを得ず処分しないといけない状態であった場合は正しい方法で処分することで水質などの環境汚染も防ぐことが出来ます。少し手間だとしてもそのひと手間で自分にも環境にもよい影響を与えるのでぜひ参考にしてみて下さい。