うすくち醤油(淡口醤油)の特徴と違い

西日本で馴染み深く使われている淡い色の醤油です。日本で2番目に多く作られ流通量は全体の12.6%になります。うすくち醤油は淡い(あわい)口、淡口と書いてうすくちと読みます。今回は淡口醤油について解説します。

淡口醤油とは

 うすくち醤油はJAS法による区分では淡口と書きます。よく薄口醤油と「淡」ではなく「薄」と使われることがありますが、正しくは淡口となります。ただ、薄口醤油と表現しても淡口醤油を指すこともあり、別の醤油ではなく同一の醤油を指しています。
 淡口醤油は関西地方発祥の醤油と言われており、現在でも関西地方で人気の醤油です。淡口醤油は濃口醤油と同じく大豆と小麦を1:1で使用する点では同じですが、熟成期間が濃口醤油よりも短く、色は濃口醤油よりも淡い色をしています。そのため、味が薄い(淡い)ということから淡口と呼ばれるのではなく色が薄い(淡い)ため、淡口醤油と名称されています。

淡口醤油の塩分濃度

 淡口醤油の塩分濃度は製造元によって異なりますが18%前後が一般的です。そのため、塩気は濃口醤油より強く決して味が薄いとか、減塩醤油であるということではないため、注意は必要です。塩気が他の醤油よりも強く、味わいはスッキリしています。

うすくち醤油に合う料理

 うすくち醤油は素材のよさを引き出すために作られた醤油です。醤油の色も淡く作られており、たくさん入れなくても味がつくように塩分濃度が高くなっています。普段うすくち醤油を使わない地域の人は名前からはこいくち醤油に比べ”薄味の醤油”というイメージがあります。しかし、色が淡いだけでこいくち醤油よりしょっぱいので料理に使う際には入れる量を間違えて使うと塩辛くなってしまうので注意が必要です。

 素材の味や色を活かし香り豊かでさっぱりと仕上げたい料理に向いており、野菜を使った煮物やおでん、お吸い物、茶碗蒸しなどに使うと彩りよく仕上げることが出来ます。鯛めしなど薄い色の混ぜご飯や炊き込みご飯にも向いています。また、うどんやそばのつゆにも使われることが多いです。

  ・絹豆腐           ・煮物(色を綺麗に出したい)

  ・白身刺身          ・お吸い物

  ・だし巻き卵         ・おでん

 また淡口醤油の特徴を活かしてよく使われているのが京都の京料理です。京料理は京野菜を使い、見た目にも気を使った料理であるためうすくち醤油が重宝されています。関西料理の普及により全国で生産も広がっていき、現在では全国的に使われている醤油になります。江戸時代に兵庫県龍野(当時の播州)で生まれており、原料の収穫や水源に恵まれ日本酒の醸造も盛んだったため、その技術を応用することが出来たことが産地となる要因となっています。

うすくち醤油を使う地域

関西(京都、大阪、兵庫)

兵庫県がうすくち醤油発祥の地であり、関西全般ではうすくち醤油の消費が多いです。こいくち醤油の消費も多いことから料理によって使い分けている家庭が多く見えます。また特に江戸時代は大阪は天下の台所と呼ばれ、多くの少量品の取引が行われ、京都は食材が豊富にあるエリアでした。そのような背景もあり、関西の人は食材の味に対して他のエリアの人より厳しいとされることがあり、実際飲食店の食材に対する原価率が高い(食材に対してこだわりが強い)ことが多く、やはり食材を活かすという意味合いでも淡口醤油は関西の文化ともよくマッチしています。

香川

 四国の中で香川県内では一般的にこいくち醤油を使うことが多いです。しかし、有名な讃岐うどんはうすくち醤油が使われています。香川県はうどん県と呼ばれるほどにうどんの生産、店舗数、消費量が多い県です。そのため淡口醤油がうどんの汁に使用されるという背景から、四国の淡口醤油の生産と消費が多いのです。また使われる汁うどんのつゆではなく”だし”と呼ばれるいりこや昆布のだしと醤油のみで味付しているのが特徴で、シンプルながらも見た目の美しさやだしのうま味を引き出すのに向いているうすくち醤油を使用しることが多いようです。

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