普段の食事にはほとんどの料理に塩分が含まれています。特に醤油は料理の味付けや素材の下味、仕上げや味の調整など調味料として使われる機会がとても多いです。使う機会が多いからこそ塩分がどれくらい含まれているのか気になるところですよね。
塩分を摂取しすぎてしまうと高血圧になり、むくみや息切れのような軽い症状から倦怠感、頭痛、脳卒中や心臓病など体にさまざまな影響が出てしまうため気をつけたい食生活の一部でもあります。今回はそんな醤油の大さじ1・小さじ1に含まれる塩分量や重さを醤油の種類別にまとめてみました。
醤油の重さ
大さじ、小さじの重さ
一般的に大さじ1=15㎖、小さじ1=5㎖となっていますが、計る調味料の種類によって重さは変わり醤油は次のような重さになります。
“大さじ1=18g 小さじ1=6g”
醤油ひとまわしの量とは?
レシピ本やレシピサイトなどを見るとたまに見かける表現で醤油ひとまわしという表現があります。鍋の淵にそって醤油をボトルから1周入れるという意味ですが、鍋の大きさによって異なり、またかなり曖昧な表現であるため、そこまで大きく味に影響しないから大雑把で良いと言う意味が含まれます。しかし1.8Lの一升瓶と醤油差しでは口の大きさも違うし、間に受けて一升瓶で一周いれたら1L近く醤油が入ってしまうということもあり、これは大袈裟ですがある程度基準があったほうが良いでしょう。
そこで編集部で実験を行ったところ、直径20cm程度の鍋で醤油差しから一周であればおよそ15ml程度でした。15mlということは大さじ1杯分です。結構入ったと思ったけど、実際は大さじ1杯分と思ったより少なく、そして大さじ1杯が思ったより多いというイメージでした。直径が30cmになれば1.5倍の約22mlとなります。
醤油ひとまわしという意味は先ほど説明したように大雑把な表現であり、味に対して大きな影響を及ぼさないか、好みで調整してくださいという意味を含むため、味見をしながら調整をしていくと良いでしょう。
醤油の塩分量
大さじ1 | 小さじ1 | |||
塩分 | kcal | 塩分 | kcal | |
こいくち醤油(濃口) | 2.6g | 14kcal | 0.9g | 5kcal |
うすくち醤油(淡口) | 2.9g | 11kcal | 1.0g | 4kcal |
たまり醤油 | 2.3g | 20kcal | 0.8g | 7kcal |
再仕込み醤油 | 2.2g | 18kcal | 0.7g | 6kcal |
白醤油 | 2.6g | 15kcal | 0.9g | 5kcal |
甘口醤油 | 2.0g | 14kcal | 0.6g | 4.8kcal |
減塩醤油 | 1.4g | 14kcal | 0.4g | 4kcal |
だし醤油 | 1.3g | 7kcal | 0.4g | 2kcal |
ポン酢醤油 | 1.4g | 11kcal | 0.5g | 4kcal |
参考:文部科学省 食品成分データベース https://fooddb.mext.go.jp/index.pl
醤油の種類と違いについてのより詳しい解説はこちら
1日の塩分摂取量は健康な成人男性が7.5g未満、成人女性が6.5g未満と厚生労働省では基準を設けて呼びかけています。表を見ると分かるように大さじ3以上の醤油で1日の摂取量を超えてしまうものがほとんどですね。
醤油には主な種類として、こいくち醤油・うすくち醤油・たまり醤油・再仕込み醤油・白醤油の5つがあります。この5つに関しては、含まれている塩分にものすごく大きな差はありませんが、やはり”うすくち醤油”が1番塩辛い作りになっています。
うすくち醤油は名前から味が薄いイメージが強く、同時に塩分も少ないイメージがありますが、料理に使う素材の味や色を活かすために醤油の色が淡く作られており、たくさん加えなくても味がつくよう塩分濃度が高く作られています。色がつかないからといってたくさん入れてしまうと塩辛くなってしまうため注意が必要です。“うすくち=減塩”ではありませんので購入する際には気を付けて下さいね。
上記の一覧はあくまで基準をもとに作っているため、メーカーや商品によって含まれている塩分の量やカロリーは変わります。減塩醤油も何%カットされているかによって含まれる量は違いますが、基本的には一般的な醤油の半分以下であることが基準になっており、塩分を気にしている人は減塩された醤油を選ぶのも1つの方法です。減塩醤油ほどではありませんが、半分から8割減塩している“うす塩醤油”や“あま塩醤油”という醤油もあるため、少しずつ塩分を減らしていくのもよいでしょう。
刺身に醤油をつけるなら
醤油を直接食べる方法として最も一般的な方法はおさしみに醤油をつける食べ方でしょう。特に淡白な白身魚だとついつい使用する醤油の量が増えてしまう傾向があり、あとから喉が渇くと言うこともあります。
おさしみに醤油をつける際、小皿に醤油を出して少しだけつけて食べることを意識すると塩分の摂りすぎが回避できます。また醤油をつけたいが減塩中でと言う方は、1滴ずつ醤油が出るタイプのボトル、また醤油をスプレーに入れる方法を検討してみてはいかがでしょうか?
醤油一滴:塩分量0.04g
スプレー一拭き:塩分量0.01g
醤油1滴で塩分量は0.04g とかなり量を抑えることができます。また、編集部のおすすめはスプレーで使用量が減ることで塩分量をかなり抑えられるだけでなく、霧状に魚に吹きかけられ満遍なく醤油がかかることから少ない醤油の量で、醤油を感じやすくなることから味覚的にも少ない量でお刺身を食べることができます。
また、汁物などは昆布やかつおなどからしっかり出汁を取ることで旨みが抽出され、醤油や他の調味料をたくさん加えなくても味がつくため、こちらも塩分を気にしている人にはおすすめな方法です。
しかし、減塩醤油は塩分が少ない分、味が薄く感じてしまうことが多いです。味が薄いからと言ってたくさん入れてしまうと効果が薄れてしまうため、使いすぎには気を付けてくださいね。また、手軽で簡単に出汁が取れる出汁パックを使う場合も、化学調味料や塩分が含まれているものが多いため無添加や無塩の出汁パックを使うなど上手に調整してください。工夫して塩分を減らし、美味しく健康的に食事をとるように心がけましょう。