辛いだけじゃない!豆板醤は万能調味料

麻婆豆腐をはじめとしたピリッと辛い中華料理には「豆板醤」と呼ばれる調味料が使われています。中華料理は地域によって種類が分けられており、その特徴も大きく違います。中でも中国内陸部で食べられている四川料理には豆板醤がふんだんに使われており、しびれるような辛さが特徴の四川料理にはなくてはならない調味料の1つです。今回はそんな豆板醤の特徴や代用方法について紹介していきます。

豆板醤とは

豆板醤は中国発祥の発酵調味料です。発酵調味料と言えば日本の味噌や韓国のコチュジャンもその1つですが、豆板醤は原材料や製造方法が違い唐辛子を主原料の1つにもしているため、見た目も赤く辛味が強いです。塩味も強く酸味があるため他の発酵調味料とは全く違う味わいを持っていますが、ピリッとした辛さの中には旨みやコクがあり、少量入れるだけでも刺激的な味わいへと変化します。主に辛味を足すために使われることが多く、豆板醤の量で辛さを調節することが出来ます。

四川地方の辛みそとも呼ばれている豆板醤は、主原料に唐辛子と文字の通り豆を使っています。豆の中でも“そら豆”を使い、そら豆に麹・塩を加えて発酵させ、さらに唐辛子やごま油、香辛料、砂糖などを加えて熟成させて作られています。そら豆の皮は硬いため、発芽させて皮をむいてから使いますが、この発芽した状態を中国語では“豆板”と言い、名前の由来にもなっています。

豆板醤の歴史は古く二百数十年前から四川省で作られており、今でも四川省や隣の重慶市は豆板醤の一大産地となっています。そら豆を蒸さずにそのまま麹に漬け込む伝統的な製法を使っていましたが、発酵や熟成に時間がかかってしまうため、現在は短期で生産出来るように蒸した豆を使う製法も使われています。

豆板醤は辛くない?特徴と使い方

日本では豆板醤=辛いというイメージが強いですが、本来豆板醤は唐辛子や香辛料を入れずにそら豆のみから作られたものであるため、実は辛くないのです。そのため中国では、唐辛子を入れた辛い豆板醤を「豆板辣醤(とうばんらーじゃん)」と呼び区別していましたが、現在は辛いものも含めて豆板醤と呼ぶことが多いそうです。

韓国のコチュジャンと比べられることが多いですが、辛味と甘味のあるコチュジャンに比べると豆板醤の方が辛味が強く甘味はあまり感じられないです。しかし、豆板醤には辛味がマイルドなものから激辛なものまで辛さの違いによる種類が多く、唐辛子の粒子の粗さや熟成年月の長さによっても辛味に違いが出てくるため、どの豆板醤を購入するかどれくらいの量を使うかによって辛さの強さは調整することが出来ます。

豆板醤は加熱しなくても食べられますが、加熱をすることで香りや旨みが強くなります。さらに油との相性がとても良いため炒め料理に向いており、料理の最初に油と一緒に豆板醤を炒めてから具材を入れることで、より豆板醤の風味を楽しむことが出来ます。

麻婆豆腐や麻婆ナス、エビチリなどピリッとした辛さが特徴の料理にはもちろんのこと、回鍋肉や肉味噌などコクやアクセントを出すために使われることも多いです。スープや鍋、焼き肉屋さんにあるような旨辛なタレからスイートチリのような甘辛いタレまで万能に使うことも出来、また、胡麻との相性も良いため担担麺やバンバンジーなどのごまだれにも使われています。その料理の幅はとても広く、アレンジも豊富なため豆板醤は常備しておくととても便利な調味料なのです。

豆板醤の代用方法

とても万能な調味料である豆板醤は家庭にある調味料を代用するだけで近い風味を再現することが出来ます。

  • 味噌
  • 醤油
  • ごま油
  • おろしにんにく
  • 一味唐辛子

参考:DELISH KITCHIN

レシピや好みによってはにんにくを入れない場合やコチュジャンを使って代用するレシピもあります。使いたい時に手元にない場合だけでなく、豆板醤を使ってみたいけど上手く使えるか不安という人には1度家庭にある調味料で再現して使ってみることで、豆板醤を購入するきっかけに繋がるかもしれません。

ぜひ上手に豆板醤を取り入れて、家庭でも美味しく中華料理や旨辛な料理を作ってみて下さいね。

コチュジャンのより詳しい解説はこちら