ごはんを美味しく保存する方法

炊飯器で炊いたごはんはある程度であれば保温保存して美味しく食べることが出来ます。しかし、どのくらいの時間保温保存しておいてよいのか、炊きたての美味しさを出来るだけ維持したまま保存するにはどうしたらよいのか考えたことはありませんか?今回はごはんの保存方法について紹介していきます。

ごはんが保温出来る時間

ごはんを炊いた後、残ったごはんを炊飯器で保温した状態で美味しく食べられる時間は5~6時間です。

これ以上保温しておくと、徐々にごはんに含まれている水分が抜け乾燥して食感が悪くなります。さらに茶色く変色する、においや味に違和感を感じるなど美味しく食べられなくなるだけでなく、保温し続けると腐敗する原因にも繋がります。

ごはんにはもともとセレウス菌(バチルス菌)という菌が付着しており、高温の環境でも生き残りやすい細菌です。炊いてすぐのごはんであれば問題なく食べられますが、保温や常温で長時間保存するとセレウス菌が増殖して食中毒に繋がります。重症化することは少ないですが菌が増殖した場合、嘔吐や下痢、腹痛の症状があらわれ、子供や高齢者などの中には脱水症状などを引き起こす可能性もあります。

近年発売されている炊飯器の中には酸化や乾燥を防ぐための高機能な保温機能が備わっているものもあり、そのような高機能の場合は1日保温保存しても美味しさを維持することが出来ます。しかし、いくら高機能であったとしても保温出来る期間は決められているため、長時間や長期間ごはんを保存したい場合は保温で保存するのは避けた方がよいです。

また、メーカーが推奨する保温保存はあくまで白米や無洗米を炊いた場合だけであり、炊き込みご飯など他の食材や調味料を加えて炊く場合はそもそも保温保存は推奨されていません。ごはんが傷みやすいうえに炊飯器内ににおいがつきやすく、調味料の塩分などにより内部のパーツが傷む可能性も高いため白米以外は保温保存しないようにしましょう。また、白米であっても電源を切った炊飯器の中で保存することも腐敗しやすいため避けて下さい。

美味しくごはんを保存するには

では、炊いたごはんをなるべく美味しい状態で保存するにはどうしたらよいのでしょうか。
主な保存方法は “冷凍保存”と“冷蔵保存”の2種類です。

どちらもごはんを冷やして保存するという点は同じですが、長期保存する場合は「冷凍保存」するのがおすすめです。ごはんに含まれるデンプンは温度が下がると劣化しパサパサになっていきます。1~2日の間に食べる場合は冷蔵保存でも大丈夫ですがラップや保存容器に入れていても乾燥は進み硬くなってしまうため、3日以上過ぎる場合は冷凍保存してしまいましょう。

冷蔵保存する場合

保存出来る期間:1~2日
保存容器にごはんを入れ冷まし、蓋をして冷蔵庫に入れる
または、冷めたごはんを1食分ずつラップに包みジップ付きの保存袋に入れる

保存容器内でも出来るだけ空気に触れる空間が少ない方が劣化しにくいため、容器いっぱいにごはんが入るサイズであるとさらによいです。ちょうどよいサイズがない場合や保存容器を持っていない場合はサランラップで包み保存袋に入れるのもおすすめです。

サランラップで包む場合は、しっかり粗熱を取りなるべく空気を抜いて包みます。この時、温かいままのごはんを包んでしまうと水っぽい食感になってしまったり、菌が増殖し傷んでしまう可能性があるため、必ずごはんを冷ましてから包むようにして下さい。また、保存容器でもサランラップでも粗熱を取るときに濡らしたキッチンペーパーなどを上にかけておくと乾燥するのを防ぐことが出来ます。

温めるときは軽く表面に水や酒を振りかけてから温めると硬くなったごはんがふっくらします。お酒の場合加熱した際にアルコール分が飛んでしまうため、ごはんにお酒の風味が残る心配はありません。

しかし、冷蔵保存していてもごはんが“納豆や酢のようなにおいがする・糸を引く・粘りがある・酸っぱい味がする”場合は腐っているため食べないようにして下さい。粗熱を取ってから冷蔵庫に入れるまでの時間が長かった場合も傷みやすくなるため、粗熱を取った後は出来るだけ早く冷蔵庫に入れるようにして下さい。

冷凍保存する場合

保存出来る期間:約1ヶ月
1食分のごはんを保存容器に入れて冷凍する
または、1食分ずつラップで包み冷凍可能な保存袋に入れて冷凍する

冷蔵保存する時と同じくごはんを“保存容器に入れて冷凍する・ラップで1食分ずつ包み厚みが出ないよう平たく整えて保存袋で冷凍する”だけで大丈夫ですが、ここで1つポイントがあります。冷凍保存する場合はなるべくごはんの水分を含んだまま保存することが解凍時の美味しさに繋がります。そのために“炊きたての熱いごはんを容器に入れる・ラップに包む”のがポイントです。

これをすることで蒸発するはずのごはんの水分が外に逃げず、解凍した際にごはんがふっくら柔らかくなります。しかし、先ほどお伝えしたように熱いまま冷凍するとごはんが傷みやすくなるだけでなく、冷凍庫に入っているものも劣化しやすくなってしまったり、故障の原因にも繋がります。包んだ後は粗熱を取り、完全に冷え切る前に冷凍しましょう。また、100均などにも売っている金属製のバットに乗せて冷凍すると熱伝導率が高いため急速に冷凍することが出来ます。

特にラップに包んだごはんはそのままの状態で冷凍するよりも保存袋に入れ2重の状態で冷凍した方が劣化しにくく長持ちもするため保存袋に入れるのがおすすめです。保存袋がない場合はラップの上からアルミホイルで包むのも美味しく冷凍出来る方法になります。また、保存前提であればごはんを炊く前に30~60分吸水させてから炊くと解凍後によりふっくらした食感を残すことが出来るため、夏場は30分・冬場は60分を目安に浸水させるのもおすすめです。解凍時は水ぽくなりやすいことから硬めに炊くことも美味しく冷凍保存するコツになりますよ。

冷凍したごはんの解凍方法

解凍するときは電子レンジで解凍します。解凍機能がついているレンジも多いですがごはんを解凍することには不向きなため、通常の温め機能を使って温めます。加熱時間は600wで3分前後を目安にレンジの種類やパワーによって調整して下さい。レンジに冷凍ごはんの解凍機能がついている場合はその機能を使って解凍することも可能です。

自然解凍や冷蔵庫に移しての解凍はごはんがべちゃべちゃになってしまうため、必ず加熱による解凍をするようにして下さい。この時に、冷凍したごはんが厚い状態であったり厚みにバラつきがある場合はごはんに熱が伝わらりづらく、上手に解凍することが出来ません。そのため、冷凍するときに平たく整えることが解凍時に大きなポイントとなってきます。2~3㎜程度の厚みを目安に冷凍してみて下さい。

より美味しく解凍したい場合は、温める手順を2回に分けます。冷凍庫から出した冷凍ごはんをラップのまま電子レンジに入れ箸でほぐせるくらいに600wで30秒~1分ほど温めます。耐熱性のあるお皿にごはんを移し軽くラップをした後、600wで2分前後さらに温めます。この2段階に分けて温める方法は手間こそかかりますが、ラップに残る余分な水分を飛ばしべたつきを取り除いてくれるためふんわりした食感をしっかり味わうことが出来ます。

冷凍したごはんは1ヶ月程度保存することが出来ますが、冷凍後は徐々に劣化していきます。1~2週間を目安になるべく早く食べきることも美味しく食べるポイントとなります。また、1度解凍したごはんを再度冷凍することは出来ないため、1食分ずつ冷凍し必要な分だけ解凍出来るようにしておくことも大切です。

多めに炊いたごはんは冷凍しておくことで、いざという時に美味しいごはんを食べることが出来ます。ごはんの美味しさを維持したい場合は空気に触れにくいラップでの冷凍保存、そのまま持ち運ぶ・手軽さを重視するのであれば保存容器での冷凍保存をおすすめします。もちろん炊きたてのごはんの方が美味しいですが、日常的にごはんが炊けない場合などには正しい保存方法でごはんを美味しく保存してみて下さい。