強力粉・中力粉の違いとは?

 日常的に食べることが多い、パンやパスタ、中華麺、ケーキなどは小麦粉を使って作られています。小麦粉を購入する際に袋には薄力粉や強力粉などが記載されており、どのような違いがあるのかはっきりと分からない人も多いのではないでしょうか。そんな小麦粉の中でも使われていることが多い”強力粉”と実は馴染み深い”中力粉”の2種類の特徴と違いを紹介していきます。

強力粉の特徴や産地

 強力粉は硬質小麦と呼ばれる粒の硬い小麦を製粉して作られた小麦粉です。硬質小麦は粒の組織が密になっており、断面が半透明に見えることから「硝子質小麦」とも呼ばれています。硬質小麦にはたんぱく質が多く含まれているため原料として作られた強力粉もたんぱく質の割合が高くなり、その割合は小麦全体の11.5~13.5%になります。

硬質小麦の産地は9割が海外産のものを使っています。国内では北海道を中心に全体の1割ほどを生産していますが、主な輸入先としては質が良く価格も安価で硬質小麦が手に入るアメリカ・カナダ・オーストラリアとなっています。国産の小麦は小麦の風味をしっかり感じ、もっちりした食感を味わえます。反対に、外国産の小麦は国産のものに比べるとふんわりと軽い食感とあっさりした味わいを感じることが出来、どこで栽培された小麦かによっても違いが出てきます。

小麦にはグルテンと呼ばれるアミノ酸から出来たたんぱく質が含まれており、パンや麺などを作る際には小麦粉に水を加えてこねる作業をすることによってグルテンが粘りや弾力、コシを生み出してくれます。他にもグルテンの働きはパンのふわっとした食感やうどん・パスタが持つもちもちした食感を作り出してくれる大切な役割をしています。たんぱく質の多い強力粉は小麦粉の中でも特にグルテンを形成する力が強いためもちっとした食感のパンやピザ、中華麺などを作ることに向いています。そのため、ふわっとした食感が特徴のパンやケーキ、お菓子、サクッとした天ぷらなどには不向きの小麦粉となります。

ちなみに、フランスパンやハードパンなど外側がパリッとした食感のパンや何層も重ねて作るサクサクした食感が特徴のクロワッサンなどにはたんぱく質の多い強力粉を使ってしまうと上手くその食感が作り出されません。そこでよく使われているのが”準強力粉”です。タンパク質の含有量が強力粉より少なく、中力粉より多い約10.5~11.5%にあたります。また、ハードパン以外にもその性質を生かして準強力粉や他の小麦粉とブレンドしたものを使って中華麺や菓子パンを作っているものもあります。

中力粉の特徴や産地

 中間質小麦を使って製粉されている中力粉は、たんぱく質の含有量が約7.5~10.5%前後あり、強力粉と薄力粉のちょうど間くらいの特徴を持つ小麦粉です。水でこねた生地も強力粉ほど弾力が強すぎず、薄力粉ほど柔らかくない適度な弾力を持ち、この特徴がうどんを作るのに適しています。そのため、中力粉はうどん粉としても販売されており、うどんを食べる機会の多い日本人には実は馴染み深い小麦粉でもあるのです。他にも中力粉は、硬めの食感のかりんとうやドーナツ、クッキー、ケーキなどにも使え、強力粉に比べると使える料理やお菓子の幅は広がります。

全体的に小麦粉は海外産の小麦を使うことが多いですが、中力粉は50%がオーストラリア産、残りの50%は国産のものを使っていることが多いです。日本では古くからうどんやそうめんなどの日本の麺を食べる文化が根強くあり、それに適した小麦を栽培してきたため、他の小麦粉に比べると国産のものが多くなります。

しかし、中力粉は薄力粉や強力粉に比べるとスーパーなどで販売しているお店の数は少なく使おうと思ったタイミングで手に入れることが出来ない可能性があります。そんな時は、薄力粉と強力粉を1:1の割合を目安にブレンドすると中力粉の代用として使うことが出来ます。さらにグルテンの含有率が9%前後になるようにブレンドすれば非常に中力粉に近い仕上がりにすることが出来ます。

また、作るレシピによってはブレンドせずに薄力粉や強力粉で代用することで、中力粉で作る料理とはまた違った食感を楽しむことが出来るため、中力粉と他の小麦粉との食感や風味の違いを味わってみるのもおもしろいかもしれません。